陸上自衛隊相浦駐屯地(長崎県佐世保市)の水陸機動団に所属する20代の男性3曹が2021年11月に自殺を図って死亡していたことがニュースになっています。40代の男性曹長が3曹にパワーハラスメントをした可能性があるとみて懲戒処分を検討しているようです。
曹長は誰で、どんなパワハラだったのか?調べてみたいと思います。
事件の概要
陸自によると、3曹は21年10月ごろ、業務で精神面の健康チェックシートを記入した際、健康状態が悪いという趣旨の回答をしたところ、上司である40代の男性曹長から書き直しを命じられたという。3曹は21年11月初旬、佐世保市の自宅で自殺を図って意識不明になり、同7日に死亡した。 3曹を含む複数の隊員が書き直しを命じられたといい、陸自は、曹長の行為が精神的苦痛を与え職場環境を悪化させたパワハラに当たるとみて調べている。 水陸機動団は離島防衛のための水陸両用作戦を担当し、隊員は相浦駐屯地などに約2400人いる。3曹の自殺を巡っては、同じ隊の1曹が10日、長崎市で記者会見し「自分は無関係なのに、休職や配置転換を命じられ精神的苦痛を受けた」などと訴えた。
ヤフーニュース

業務上の健康調査で調子が良くないということを率直に伝えられない環境では、健康管理はもちろん、人が育つ環境にはならないと思います。



そもそも自衛隊にそぐわないと判断するなら適切に手続きを踏んでいかねばならないと思います。



自衛隊、警察、消防など人の命に関わる仕事は確かに強い肉体とメンタルが求められるが、人それぞれ適性というものがある。向いていないのであればハラスメントにならない形で自衛隊内の別の業務への配置転換、あるいはプライベートで相談に乗る形で転職などを薦めることも出来たのではないだろうか
早い段階で配置転換など、出来れば命は救えたかもしれないですよね。
確かに、カッコいい!とは思うのですが、攻撃から島を守る・・・と一言で言っても過酷な訓練が必要のようです。
どんなパワハラ?
飛び込みの見世物?
ツイッターの記事によると、「飛び込み」が「見世物になる」?とはどういうことでしょうか。
調べてみますと
長崎県佐世保市大潟町の陸上自衛隊相浦駐屯地で9日、新成人の隊員を祝う行事があった。新成人が飛び込み台で決意表明をし、訓練用のプールに飛び込んだ。
https://nordot.app/588164061645259873
水陸機動団員と相浦駐屯地所属の6人のうち、男女3人が参加。プールは、水陸両用車やヘリコプターからの緊急脱出訓練で使っている。
平田隆則団長や朝長則男市長らが見守る中、男性は高さ8メートル、女性は高さ1.5メートルの飛び込み台に上がり、「恩をしっかりと返せる大人になる」「笑顔で頑張る」などと叫び、水温13度のプールに勢いよく飛び込んだ。
第1水陸機動連隊の信田優馬1等陸士(20)=栃木県出身=は「自衛官、社会人として自分の行動に自覚を持ち、恥のないよう生活したい」と語った。


確かに・・・・バンジージャンプさながら、一般市民の前で冬のプールに飛び込むところを見られているという設定は、どうなのでしょうか。
確かに水陸起動団の仕事は前述した離島防衛を含め、過酷で厳しい訓練が必要とのこと。
これは、水陸起動団にとっては普通のことなのかもしれませんが、普通の市民の感覚でいると一見パワハラ?と思う見方もできるのかもしれません。
健康チェックシートの改ざんを強要
今回のニュースにもあるように、
業務で精神面の健康チェックシートを記入した際、健康状態が悪いという趣旨の回答をしたところ、上司である40代の男性曹長から書き直しを命じられた
これは十分にパワハラですよね。
このことで、自殺の引き金になったことも十分考えられ、このチェックシートが有効に活用できていれば、医療カウンセリングなど含め自殺を回避するための措置が取られた可能性は十分あったはずです。
「健康状態が悪い」いきさつとなった原因のパワハラは、発表されていないので、これから何か情報があれば追記していきます。
なお、長崎県佐世保市の陸上自衛隊の水陸機動団 通信中隊に所属する一等陸曹の40代男性からパワハラの証言がでてきました


理由もなく休職を強要
2021年11月、隊のトップである中隊長から、理由もなく休職を強要されたうえ、
一日中椅子に座らされる
復職した職場では仕事を与えられず、1日中、椅子に座らされるなどのパワハラを受けたということです。
これは、何の目的があって



40代の一等陸曹にパワハラできる幹部って…。 一等陸曹で順調に出世しているから、幹部の上の方の人間はかなり顔なじみが多いはずだし、直属の幹部が問題なんだろうけど、よほど馬が合わなかったのか?



この方って11月上旬に同隊所属の20代の三等陸曹が自殺した事に関係あるんでしょうか?連帯責任か押し付けか…いずれにせよ上層部はすぐ会見して説明を。
パワハラの続報として、この記者会見が報道されています。自殺した20代の三等陸曹との因果関係も明らかにしてほしいところです。
相浦駐屯地(長崎県佐世保市)の水陸機動団の曹長は誰?


報道では40代男性曹長とありました。
名前など詳しいことは、公開されていないため、新たな情報が入り次第追記していきます。
相浦駐屯地(長崎県佐世保市)はどこにある?


駐屯地 名相浦駐屯地(あいのうらちゅうとんち)
所在地 〒858-8555 佐世保市大潟町678
電話番号 0956-47-2166
部隊・機関 水陸機動団
水陸起動団はまだ歴史が浅い


佐世保市に拠点を置き、全国で唯一の上陸作戦の専門部隊として2018年に創設された、“日本版海兵隊”とも言われる陸自・水陸機動団。
https://www.nhk.or.jp/nagasaki/lreport/article/000/41/
NHKが佐世保の水陸起動団に密着した記事なのですが、水陸起動団はできてまだ5年目という歴史の浅い組織のようです。
水陸起動団ができた理由は?
離島防衛
基本となる1つ目は、外からの勢力が日本の島に侵攻してくる兆候がある時点で、先んじて離島に部隊を展開させて、迎え撃つことです。これは、島が日本のコントロール下にあるという前提で行われる対応です。


一方で防衛省は、万が一、侵攻を許してしまった場合への備えが必要だと考えました。それが2つ目で、海から陸に上がって島を奪還する上陸作戦を専門とする部隊を作ることにしたのです。それまでごく一部の部隊のみが訓練していたことを、アメリカ海兵隊を参考に、3000人規模の大部隊を作って対応することにしたのです。
拠点として選ばれたのは、日本の西側に位置する長崎県・佐世保市にある相浦駐屯地(あいのうら)だったようです。
水陸起動団の仕事は?


水陸機動団は、陸上自衛隊における陸上総隊直轄の部隊であり、四方を海に囲まれた国土、また数多くの島嶼部を有する日本の領土を、他国に侵略された際に海上から迅速に機動展開し奪回することが任務です。
また、災害派遣においても海上からの迅速な救援活動など幅広い活動に従事されています。
水陸機動団は“日本版海兵隊”とも言われる
すでに敵対勢力が島を占領しているという厳しい状況下での作戦が求められるため、上陸する際のノウハウや、海や空の部隊との連携が必須の、これまでとは違う能力が求められることになり、新たな訓練が必要になっているようです。




画像を見るだけでも、想像よりずっと厳しい訓練と考えられますよね。
まとめ
自衛隊、特に歴史が浅い水陸起動団という部署だったようですが、職務が激務なだけに曹長が求める部下の像といったものが独り歩きしてしまったのかもしれませんね。
もし、「健康面に難あり」というチェックシートを部下が出せば、上司の評価に関わると考えたかもしれません。
若者の尊い命が失われ、本来のメンタルヘルスの役割がまったく働かなかった事例と言えるので残念に思います。
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