【知床遊覧船】飽和潜水とは?危険性も気になる!船内捜索への動き!

知床観光船が沈没した事故を受け、今月5月上旬より、飽和潜水による捜索が開始されるという

ニュースがありました。

飽和潜水って何ですか?と・・・・。飽和潜水という言葉を初めて聞く方も多いのではないでしょうか。

私もその一人です。今回はその疑問に対して調べてみたいと思い、この記事を書いてみました。

最後までお付き合いください!

目次

飽和潜水とは?

水難学会の斎藤秀俊氏より

飽和潜水とは、人が深海に潜るための技術のひとつのようです。

通常、酸素ボンベを背負ったダイビングでは、水深数メートルのところまでで精一杯ですが、飽和潜水の技術

を使えば最大で400m以上の潜水が可能だそうです。
    

COMEX社(フランス)が商用飽和潜水で使用するベル(PTC:Personnel Transfer Capsule)。
Photo: 小原啓樹
潜水カプセルの内部

人間の体の中には、いろいろな気体が溶けこんでいるのです。

潜水をすると、気圧よりも圧力の高い水圧が人体にかかります。

すると、窒素などの気体が体の組織に地上にいるときよりも多く溶けこんでいくのです。

また、浮上をしていくと今度は水圧が減少していきますから、組織内に溶けこんでいた気体は、血管中などに排出されて体外で出ていきます。これがスムーズに行われていれば問題はありません。

しかし、体調が悪かったり深海から海面まで急激に浮上したりすると、血管内に気体が気泡となって現れることもあるでしょう。

すると、それが塞栓(そくせん)となり、血管を破いてしまうこともあります。

これが、「減圧症(潜水病)」といわれる症状です。

深海に潜るほど、体組織に溶けこんだり再び排出されたりする気体の量は多くなり、減圧症を発症するリスクは高まります。

しかし、体組織に溶けこめる気体の量には限りがあるのです。

そのため、あらかじめ地上で加圧を行って体組織に飽和状態まで気体を取りこませておけば、潜水効率も安全性も高まります。

これが飽和潜水の原理です。

ちなみに、深く潜水するほど加圧と減圧に時間がかかります。

一般のダイビングは酸素ボンベを背負っただけで水中に入りますが、飽和潜水を行う際は、特殊な再圧タンクの中に入って水中と地上を行き来します。

https://www.gijutsushikaku-guide.net/saturation-diving-principle


体が風船のようにパンパンに膨れてしまったダイバー。減圧症(潜水症)の恐ろしさ:ペルー(ガラパイア)

海底に沈んだカズワン…”飽和潜水”で船内の捜索へ 船体引き揚げは6~8月? 道のりは 知床観光船沈没 (22/05/03 19:54)
北海道ニュースUHB

水難学会会長の斎藤秀俊氏のコメントもあります

海底に沈んだカズワン…”飽和潜水”で船内の捜索へ 船体引き揚げは6~8月? 道のりは 知床観光船沈没 (22/05/03 19:54)
北海道ニュースUHB

飽和潜水士の年収は?

私が頂いたひと月の俸給が約370万円です。
ちなみに私は当時25歳で自衛隊入隊7年目の3等海曹なんのとりえもない所謂どこにでもいる普通の平隊員です。

シズカ@潜水アドバイザーより引用

やはり体を酷使し、危険と隣り合わせでハードな職業だけあり高報酬のようです。

飽和潜水は危険?

以下 https://www.gijutsushikaku-guide.net/saturation-diving-principle より抜粋

圧力の課題

飽和潜水は時間をかけて加圧、減圧をしなければいけません。
そのため、ダイバーが日常生活を送れるような造りとなった加圧室が必要なのです。
現在、海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」のように、船に加圧室が整備されているところもあります。
しかし、その数は決して多くありません。
また、一度加圧や減圧を始めた人体を、急速に通常の気圧に戻した場合、健康に重大な影響が出るでしょう。
ですから、事故が必ずしも起きないとは限りません。

さらに、加圧や減圧をしていく過程でも健康に悪影響が出ることもあります。

呼吸の課題

人間は呼吸をしなければ生きていけません。
しかし、飽和潜水をすると呼吸そのものがとても難しくなるのです。
空気には窒素が含まれていますが、深海では窒素を吸うと窒素中毒を起こす可能性があります。
そのため、窒素の代わりにヘリウムが利用されていますが、ヘリウムは窒素に比べると熱伝導率が高く、
取り扱いには注意が必要で、体温が奪われ過ぎないように調節も大切になります。

温度の問題

水深が深くなるほど、日光は届きにくくなります。
そのため、どんな季節でも水温は冷たく、ダイバーは低体温症になる可能性があるのです。
ですから、前述したように温水を巡回させられる特殊なダイバースーツを着用しますが、万が一事故が起きた場合はすぐに命にかかわるでしょう。
そのため、飽和潜水には常に危険と隣り合わせなのです。
さらに、水温が低くなれば呼吸するだけで熱が奪われていきます。
そのための対策も重要になるのです。

ネットの声

「飽和潜水」…マジか。
最悪、海上自衛隊の方が、狭い密室に4週間以上隔離される可能性があります。

飽和潜水は、経験者は全国でも60名ほどしかいない、特殊な手法です。
目的としては、人が乗ったカプセルを底に沈め、そこから深海に出て作業をします。
しかし、人の体が気圧差に耐えられるわけもないので、密室の酸素とヘリウムの混合ガスを、数週間かけて高圧に上げていくことで体を慣れさせ、カプセルに移動し、作業に至ります。室外に出るときも同じように気圧を数週間かけて下げていきます。
単に、「飽和潜水」をするだけでも危険な行為ですが、更に沈没した地域は潮の流れが激しい為、最悪の自体も考えられます。

船舶観光業の方で「自衛隊の方の命まで危険にさらすリスクがある」と考えている経営者の方は少ないと思うので、ぜひ気を引き締めて、二度とこのような事故が起きないようにお願いしたい限りです。

生存率が極々低い病気を身内が宣告されたとき、もちろん最大限のことはしていただいたけど同時にその死を受け容れる覚悟をしました。

ご家族の方には大変申し訳ないけど、現実から推定されることはあるわけで、そこから目を背けるのにも限界はあると個人的には思います。どこまでやるかの線引きはあって然るべきだと思う。今回はご本人たちの体が戻ってこない可能性が高いわけでそこの違いはすごく大きいとは思うけど…

あんな利益優先で、社員へのメールでも反省の色が感じられない社長のせいで多くの命が失われて、さらにこんなにも捜索側が命を懸けないといけないかと思うと(どちらにしろ二次被害の危険は今回に限りませんが)本当に腹が立つ。命を危険にさらしてまでここまでやるのは個人的に反対だけど、もうやると決めてそれしかないのならどうか二次被害がありませんように。捜索される皆さんが無事に戻られることをとにかく祈ります。

飽和潜水の技術は再圧タンクやベルなど特殊な備品や装備に加えてサポートスタッフも必要とする大掛かりな物です。
母船となる船は再圧タンクやベルを海中へ投入や回収が可能なクレーンなどを装備する船が必要です。
この技術は潜水艦救難艦などを運用する海上自衛隊が実績を持っているはずですが、民間事業者という事は元自衛隊経験者がやっている事業者なのかもしれません。
沈没地点は海流が早いとの事ですので、まずは母船から沈没地点にアンカーロープを多目に張るなどの準備からとなるでしょう。
今回の深度では潜水には数時間ですが、浮上しての減圧には5〜7日間も必要となります。

私の知識は少し古いので混合ガスの比率や減圧方法などで革新されていればもう少し短くなっているかもしれませんが、国内に民間業者があると言うのは初めて知りました。

どれほどの金額になるのか非常に気になります。

潜水で言う飽和とは体内に溶け込む窒素量である。この窒素ガスを体内に飽和状態にまで溶け込ませる、いわゆるこれ以上溶け込むことができない窒素量にすると、海底での作業時間は格別に伸びる。ただ浮上時間は数日になる。作業時間は伸びるといったが、水温が問題だ。温水が回るスーツもあるがどうなのかな?また呼吸するガスにも問題がある、酸素分圧を高くするトライミクスを使用するのだろう、酸素、窒素、ヘリウムの混合だ、船体にワイヤーかけて、バルーンも使用するんだろうなと思う。支援船、支援員、ダイバーそれぞれが自分の
最高の技術をぶつけていく現場になるのだろう。命がけのチャレンジだが頑張ってほしい。
不明な方を一人でも見つけ家族に会わせてあげてください。


まずは、船内に取り残された方々がいるかどうかの確認を最優先するということと理解。残念ながら潜航カメラでは船内までは無理との判断で。
船体引き揚げについては、いくつかの方法が考えられ、費用は別として実現性は高いと思うが、引き揚げ中の船体の揺らぎを抑えるのはほぼ不可能、荒っぽい動きの中で万が一にも行方不明者が船外に流出するようなことがあってはならず、まずは人力での確認を優先。官民を問わず、救助に携わられる皆様のご苦労に頭が下がります。

飽和潜水。潜水者に大変な負担がかかり危険だという。
そこまでやる必要があるのか。私は反対だ。何事にも限度というものがある。
当局は行け行けの集団心理に負けたのかもしれない。立ち止まって考え直してもらいたい。
素人目ではあるが、すでに法を執行する事実関係資料は揃ったではないか。
庶民の感情を鎮静化するのが主目的なら愚かなことだ。
潜水者にだって家族があり本人の健康、生命がある。後遺症も心配だ。
出来ないことは出来ないとする勇気を奮い起してもらいたい。
やるなら潜水者に事故があった場合、責任を取る個人名を出してからにしていただきたい。

ニュースでみたが、飽和潜水は潜水直前まで専用施設で数日間身体を慣らして潜るようだ。そして上がったきたらまた、正常気圧に身体を慣らすため数日間身体を慣らすらしい。それだけ大変な作業でプロ中のプロでしか耐えられない。しかし国は迅速に対応したと思います。船内に取り残されている被害者の有無の確認は、現段階では優先順位が高いでしょうし。社長はことの重大さを理解してるのでしょうか。

などいろいろな意見があるようです。飽和潜水士って命がけの大変なお仕事のようで頭が下がります。


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