コロナ禍でも人気がありレジャー化していた神戸の堤防釣り。
禁止条例は以前からあったものの、黙認されていたようです。
しかし、転落事故の危険性から堤防釣りには罰則が課せられることになりました。
今回はネットの声と、防波堤釣りの危険について調べてみたいと思います。
ネットの声
神戸いたとき毎週行ってたのがたった2年でこうなるとは…
先日、神戸港の防波堤で釣りが禁止となり渡し船も責任を取らされるニュースが出ましたが、横浜港でも危険な防波堤釣りは普通になっています。救命胴衣も着ずに流されたら誰が救助するの?ここも原則立ち入り禁止ですが、誰が注意する訳でもなく黙認状態
横浜だけでなく、ここまで罰則の厳しくない防波堤釣りは他にもあると考えられます。
神戸のように厳格化してる地域が珍しいようです。
神戸市の防波堤釣り禁止や立ち入り禁止の問題で、 今さら禁止って死活問題とか言うが、逆に考えてみたら、違法行為を助長してた事になるよな。 泥棒に梯子や道具貸してるのと変わらんのではないかい。 とおもった
ほんまに行政は机上の空論だけで物事いきなり決めよる
渡船屋を潰し、釣り人の楽しみを奪い、釣具店の売上を下げる
釣りで危険を感じたことのないベテランの方は、このように思う意見もあると思います。
この話、海保が出動する騒ぎになった事件が根底にあるんよね。渡船は状況悪ければ渡したらいかん。腹いせに通報した釣り人も最悪。ただでさえ神戸は釣り場少ないのに。
やっとテレビで紹介された! 署名した甲斐があったぜ 大阪市、堺市、岸和田市、泉佐野市、尼崎市、西宮市も渡船してる。 何で神戸市だけできないんだ? 神戸市の人だけ能力が低いのか? 50年も続いてきた営みだぞ? ちゃんとしろ神戸市! 正念場だぞ!
神戸港防波堤釣りに署名された方は、一層応援したい気持ちになりますね。
他の地域の防波堤や桟橋などでも、釣り人の命に関わる転落事故が多発しています。
神戸市としては従来から発布されている法令を厳格に運用するという姿勢を表したものと受け取れます。つまり、神戸市としては、万が一事故が発生した際に、防波堤の「管理責任」を問われることを回避したいと言うことではないでしょうか。
また、「渡し船」の業務に携わっていた方たちの収入が途絶えたことによって、生活が成り立たなくなることは理解できますが、法令を遵守させる立場の神戸市からすれば、「防波堤立ち入り禁止」措置は妥当ではないかと思います。
いずれにしても、法令が改正されない限り、渡し舟の関係者は転職するなど、身の振り方を考えることが最優先事項ではないでしょうか。
50年黙認してもらえただけでもありがたいと思えって話。事故が起きてから「ルールで禁止してるのになぜ管理してないのか」って問い詰められるのは行政なんだし。
むしろ「禁止」というルールを定めた上で、経過措置的に当面は黙認してきてくれたんだから、業者の方が「黙認されてるからラッキー、このまま営業し続けて儲けよう」ではなく「黙認してくれてる内に次の食いぶちを探そう」という真っ当な対応をすべきだったのに、黙認にあぐらをかいて楽して儲けてきた業者に大半の責任がある。文句を言えた筋合いではない。
行政側も認めているように、唐突と言われるかもしれないけれど、行政側の行為に非は無いと思います。禁止されているのであれば、禁止なのです。
もし、再開したいのであれば、業者側の安全対策をしっかりと行い、堤防などへの安全設備の設置と維持管理のための費用は、受益者負担の原則に基づき、堤防で金儲けをする渡船業者が一時的に負担し、堤防で釣りというレジャーを楽しむ利用者(釣り人)から回収する方法を採れば良いと思います。
実際に神戸港で釣りをしない人にとっては、冷静な判断ができるように思います。
沖堤防の危険性は潮の流れの速さが岸壁とは全く違うことです。
それ故、落水した時の対処はかなり厳しいものとなる。
即座に救助しないと、ライフジャケットを着用しても助からない。
安全性を確実に確保しようとすれば、柵を付けるか
常時、監視員を付け救助用のボートもしくは船を待機させることが必要になる。
(沖に600m突き出た市立須磨海釣り公園ではボートを置いて監視員が常時いた。)
もちろん、早朝暗いうち、夜間の渡しは厳禁となるだろう。
これでは、魅力は半減してしまう。
安全対策を受益者負担(渡船業者、利用客)で行うのはかなり難しいといえるだろう。
大阪市の場合、対策費を市が負担した。
神戸市が対策費を負担しないとこの問題は解決しないが、
この財政難時に公費を投入することに市民の理解が得られるかは難しいところだと思う。
大阪港を見習うべきという意見もありますが、神戸の考えはそれだけでは安全ではないとしています。
安全対策をして釣りが容認されている大阪港

神戸市では浮き輪や縄はしごだけでは安全とはいいきれない、柵の設備費に数億円かかるが、
その費用を捻出するのがむずかしいとして、釣りを認めない方針の様です。
渡船業者は廃業へ、怒りの声
神戸の釣り中転落事故のまとめ
海上に身元不明の男性遺体 明石・二見沖 2022年6月5日
5日午前5時ごろ、兵庫県明石市二見沖の海に男性の遺体が浮かんでいるのを漁をしていた男性(37)が見つけ、110番通報した。
6/5(日) 21:17配信 神戸新聞
県警明石署によると、遺体は40~50代とみられ、茶色の長袖にジーパン姿だった。同署が身元を調べている。
神戸市垂水漁港 2021年2月17日
「助けて」の声に懐中電灯で“捜索” 海転落の男性、釣り人3人が救助
2021/2/17 05:30https://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/202102/0014085121.shtml
垂水漁港(神戸市垂水区平磯3)付近の岸壁から海に誤って転落した60代男性を救助したとして、兵庫県警垂水署は男性3人に同県の善行賞「のじぎく賞」を贈った。
会社員出口祥章さん(46)=同県三田市=と、釣り仲間の自営業名東剛さん(36)=同県西宮市、会社員下山晃平さん(31)=同市。
出口さんは1月25日午後11時ごろ、岸壁で「助けてくれ」という声を耳にして懐中電灯で照らし、係留ロープに絡まっている男性を見つけた。船に飛び移るも一人では引き上げられず、「人を呼んできます。耐えられますか」と言い残し、近くの交番へ急行した。
その直後、通りかかった名東さんと下山さんが男性に気付き、名東さんは船に向かい、下山さんは119番。駆け付けた警察官と協力し、救出した。「大丈夫ですか」と声を掛けると、かぼそい声で「大丈夫」と返事があったという。

足を滑らせ海中に転落 平成27年3月2日
発生場所:神戸市灘区摩耶埠頭沖
https://www.kaiho.mlit.go.jp/05kanku/contents/news/archives/cat10/cat242/cat247/2015-08-21-1300-27-8.html
事故者:兵庫県在住 男性67歳(ライフジャケット着用)
事故者は、渡船で沖の防波堤(沖一文字)に渡り、防波堤に係留されている台船上を移動しながら単独で釣りをしていた。台船から防波堤に戻ろうとし、足を滑らせ防波堤と台船との間の海中に転落し、転落後、防波堤と台船との間から出たところで助けを求め、これに気付いた釣り人が渡船業者に連絡し、救助された。

海中転落し死亡 平成27年4月19日
発生場所:神戸港第一防波堤(沖一文字)
事故者:兵庫県在住 男性56歳(ライフジャケット未着用)
https://www.kaiho.mlit.go.jp/05kanku/contents/news/archives/cat10/cat242/cat247/2015-08-21-1300-27-8.html
事故者は、渡船で神戸港第一防波堤(沖一文字)に渡り、単独で防波堤釣りをしていたが、何らかの理由で海中転落し、浮いているところを他の釣り客が発見した。
事故者は単独行動の釣りであったため、海中転落したときの詳しい状況は不明である

満潮により帰還できず 兵庫県明石市江井ケ島漁港 平成27年6月29日(土)

事故者は、防波堤先端の消波ブロックを伝い、沖にある防波堤(一文字)に渡り釣りをしていたが、帰ろうとしたところ、満潮のため消波ブロックが海没し、帰還不能となったもの。
https://www.kaiho.mlit.go.jp/05kanku/contents/news/archives/cat10/cat242/cat247/2015-08-21-1300-27-8.html
救助協力の要請を受けた漁船が救助した。
事故者は午後3時半頃、消波ブロックを伝い渡ったが、干満に対する知識や認識が薄く、事前に天気や潮の干満などを調べることなく釣りに行くことを企画し興じていた。
また気軽に行けるので、ライフジャケットも着用していなかった
ここ6年くらいで5件。これを少ないとみるか、多いとみるかは意見の分かれるところと思います。
防波堤は落ちると、つかまるところがないという危険。水深も深く、這い上がって自力で助かることは無いと思います。
誰かの救出がないと命を落としますよね。
万が一のことを考えると、浮き輪や縄梯子があっても単独での釣りだとどうしようもないですよね。
神戸港以外の転落事故
夫婦で釣り中に叫び声…アタリの瞬間、防波堤から突然消えた夫 夕まづめ、冬の海から通報【敦賀海保日誌】
2月中旬、福井県坂井市にある港の防波堤でお昼ごろからサビキ釣りをされていた50歳代のご夫婦。ご夫婦で釣りを始めて10年以上にもなるベテランで、今の冬の時期で月に1回ほど、春や秋の好シーズンになると毎週くらいのペースでこの港を訪れるという、言わば常連さんです。
(中略)
このとき、ご夫婦は防波堤の両端で背中合わせに釣りをしていました。すると、突如として「わーーー!!!」という旦那さんの叫び声を奥さんが耳にします。
奥さんはハッ!として後ろを振り向くと、さっきまでそこにいた旦那さんの姿がありません。
『もしかして・・・』と、岸壁の縁から下の海を見ると、海でもがく旦那さんの姿を発見!旦那さんは防波堤の上から5メートルほど下の海に落ちてしまっていたのです。
まずは一安心。とはいっても、真冬の水温10度ほどの海に10分間も浸かっていた旦那さん。体温を奪われた状態で予断を許さず、それに、這い上がった消波ブロックから防波堤の上までは高さがあって上ることができません。
すると、近くで釣りをしていた2人の男性が駆け付け、奥さんに海上保安庁「118番」へ通報するようにと指示。そして、紐付きの水汲みバケツを旦那さんのもとに降ろして捕まらせ、近くにあった消波ブロックまで引っ張って、その上になんとか這い上がらせることができたのでした。そこへ、先ほど奥さんから通報を受けて出動した福井海上保安署の救助艇が到着!
旦那さんに毛布を被せて、近くの岸壁まで搬送し救助を完了することができたのでした。
2022年3月11日 午前10時51分

釣り男性、消波ブロックに転落 岸から400メートルの防波堤 海保ヘリで救助 銚子・外川漁港
8日午前0時5分ごろ、千葉県銚子市外川町5の外川漁港で、岸から約400メートルの防波堤で釣りをしていた男性から「仲間が消波ブロックの隙間に落ちて上がれない」と118番通報があった。転落したのは印西市の男性(51)で右腹や背中にけがを負い、海上保安庁羽田特殊救難隊のヘリコプターが午前8時5分ごろ引き上げた。命に別条はないという。 銚子海上保安部によると、釣りをしていたのは県内に住む40~50代の男性4人。持参したゴムボートで救命胴衣を着用し、7日午後10時半ごろ防波堤に渡っていた。 銚子市消防の隊員がボランティアの漁船第二岩栄丸で出動し、転落した男性を消波ブロックから救助。天候の回復を待ち、特殊救難隊のヘリが防波堤から男性を引き上げ、鴨川市の亀田総合病院に搬送した。ほかの3人にけがはなかった。同海上保安部が事故原因を調べている。 事故当時、現場付近の天候は曇りで北風4メートル、視界は10キロ以上だった。
5/9(月) 11:05配信https://news.yahoo.co.jp/articles/787aa1bb468d64b6476341c96a4f4e74651a0ca3

立入禁止の防波堤から釣り人転落 「助けてくれ」の声届き救助
新潟県村上市の岩船港で2日午前3時すぎ、立入禁止の防波堤から釣り人の70歳男性が転落する事故がありました。男性は約1時間後に救助され病院へ運ばれましたが、けがはないということです。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/bsn/35678?display=1
新潟海上保安部によりますと、70歳男性は岩船港西防波堤に1人で釣りに来たところ、暗闇で周りが良く見えず、誤って海に転落したということです。
その後、男性の「助けてくれ」という声を聞いた別の釣り人が通報。男性は2日午前4時前、消防により救助されました。男性は救命胴衣を着用していました。低体温症の恐れがあり病院へ運ばれましたが、けがはないということです。
男性が転落したのは立入禁止の防波堤です。海上保安部は立入禁止区域は危険なので立ち入らないように、また、マリンレジャーの際は事故に十分注意するよう呼び掛けています。
※画像は岩船港防波堤(新潟海上保安部提供)

神戸以外にも、転落事故は多いですね。
特に当たりのときに無謀になりがち・・・・・だそうです。
周りに人がいて、救出された方は幸いです。
おわりに
神戸港の防波堤釣りが禁止だが、暗黙の了解として続けていた渡航業者や釣り客。
残念としか言いようがないのですが、実際死亡事故がこれだけあること。
安全対策がなされていないなか、これだけ続けてこられたことが感謝ではないか?と私は思います。
賛否両論、意見が分かれるとは思いますが、皆さんはどうお考えでしょうか。
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